ある時、オフクロが何を思ったか、
「
邦舞の舞台に出る。舞台写真を撮れ。」
と言い出したのである。
聞くと、ン十万円かかるそうである。
コリャ、一肌脱がねばならぬ。「いい葬式写真を撮らねばならぬ。」と思った次第なのである。
で、
コンパクト型では到底舞台写真は無理である。
一眼レフのデジタルが必要である。
当時、庶民でも手に入るデジタル一眼は
キヤノン EOS 10Dと
ニコン D100しかなかった。
職場に出入りのパソコン屋は
キヤノン EOS 10Dなら安くできると宣う。
本体は決まった。
玉は、カメラ屋のババアに勧められて、
EF200mm F2.8L II USM
という事になったのである。
とんでもない失費ではあった。
当時、
L玉がどういう意味を持っているか知る由もなかったのである。